最悪の場合、死にます。

こんにちは、南波瑛人です。
いきなり何の話かって?タイトル通りで「マダニ」の話です。
最近マダニのニュースが増えてきたのでまとめてみました。


・かまれた跡ないのにマダニ感染症…最多死者の県
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140529-OYT1T50192.html

・野外活動 マダニに注意
http://www.asahi.com/articles/CMTW1405312000001.html 

・患者発生地に多数のマダニ 野生動物が持ち込む?
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014051001000571.html 


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元画像:http://www.nih.go.jp/niid/ja/sfts/2287-ent/3964-madanitaisaku.html

◆マダニってどんないきもの?
マダニは大型のダニの仲間で、 春から夏にかけて活発に活動します。
植物の葉の上などで大型動物を待ち伏せし、通りかかったところで飛び移ってきます。
そして口で皮膚にかみつき、頭を傷口に挿し込むように突き入れて吸血します。

ダニというと、目に見えないほど小さな生き物を想像すると思いますが、マダニはそのダニとは少し系統が違います。
体長は2mm~3mm程度のものが多く、肉眼でもはっきりと見えます。
(ダニはクモに近い仲間なので、クモっぽく見えます)
そして吸血後は体がパンッパンに膨れ上がり、5~10倍くらいの大きさになることもあるのだとか。
体重換算だとなんと100倍以上……ッ!
(一円玉よりも少し小さいくらい?種類によってはそれ以上)
こんなのが何匹も皮膚に食い込んでいたら絶叫してしまいそうです。

吸血する時は蚊のように「刺す」のではなく「噛み切って」頭を挿し込んでくるので痛そうに見えますが、実際は麻痺成分のようなものを出しているので、噛まれても 気づかないこともあるのだとか。
ですので余計に恐ろしい。
山野を歩いた後にはボディチェックをしてマダニが刺さっていないか、また刺さった痕がないかを確認したほうがよさそうです。 
 
※なお、「マダニ」で画像検索すると身の毛もよだつような写真がたくさん出てきますので要注意。
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(クリックで拡大。グロ注意)

◆感染症の総合商社や!
マダニに噛まれてしまうと何が恐ろしいのか。
もちろん血を吸われてしまうことへの不気味さもありますが、最も恐ろしいのは感染症です。
マダニを介して感染する病気の中には死に至るものもあります。

  • 日本紅斑熱:感染したときの症状は、かゆみのない発疹や発熱などがある。この時点で病院に行けば大事には至らないが、放っておくと最終的には高熱を発し、そのまま倒れてしまうことがある。治療は点滴と抗生物質の投与。咬傷が見当たらなくても、医師にキャンプやハイキングなどに行ったと伝えておけば、診断しやすくなる。
  • Q熱:治療が遅れると死に至る上、一度でも重症化すると治っても予後は良くない。山などに行った後に、皮膚などに違和感を覚えたり、風邪のような症状を覚えたら、この病気を疑うべきである。日本紅斑熱の場合と同じく、キャンプやハイキングなどに行った後に何らかの症状が出た場合は医師に伝えることが推奨される。
  • ライム病:ノネズミシカ野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 Ixodes ricinus 群のマダニに媒介されるスピロヘータの一種、ボレリア Borrelia の感染によって引き起こされる人獣共通感染症のひとつ。
  • 回帰熱:ヒメダニ属、マダニ属に媒介されるスピロヘータ科の回帰熱ボレリアによって引き起こされる感染症。発熱期と無熱期を数回繰り返すことからこの名がつけられた。1950年以降国内感染が報告されていなかったが、2013年に国立感染症研究所でライム病が疑われた患者血清800検体の後ろ向き疫学検討を行ったところ、回帰熱ボレリアの一種であるB.miyamotoiのDNAが確認された。
  • ダニ媒介性脳炎:マダニ属のマダニが媒介するウイルス性感染症。脳炎による神経症状が特徴的。東ヨーロッパやロシアで流行がみられ、日本においても、過去に一例の国内感染例が報告されている。
  • 重症熱性血小板減少症候群SFTSウイルスの感染により引き起こされる感染症で、本症候群に起因する死亡事例が2013年に国内で初めて発表された。症状は1週間から2週間の潜伏期間を経て発熱、嘔吐、下痢などが現れる。重症患者は、血球貪食症候群を伴って出血傾向を呈す例が多い。西日本で、これまで53人が感染して、発熱や出血などの症状を訴えた後、21人が死亡しているため、2014年2月25日、田村憲久厚生労働大臣が、「草木の多い所に入る時は、肌をなるべく出さないように」と注意を呼び掛けた。
宮崎県で2014年5月22日、4月に山に入った80代の女性がマダニから重症熱性血小板減少症候群に感染し、発熱や下痢などの症状が出て入院し、1週間後に死亡した(死亡例県内6人目、日本国内25人目)。
(wikipediaより転載)


◆防ぐには?
さて、このマダニですが、防ぐにはどのようにすればよいのでしょうか。
いちばん効果的なのは、草むらを歩く際には皮膚を露出しないこと
長袖、長ズボンに帽子・軍手も身に着けよう。 
ズボンのすそは靴下の中にしまいこんでおくと効果的。

そして、「ツツガムシ」用の忌避剤も有効のようです。
「ツツガムシ」もダニの仲間。同じダニ類なので両方に効果があるのですね。
もちろん、忌避剤は完全ではないので服装と併用でお願いします。


◆噛まれてしまったときは?
マダニに噛まれてしまったときは、すぐに病院に行きましょう。
皮膚に食い込んでいるダニをみて、びっくりして慌てて引き抜かないようにしてください。
ダニの頭は取れやすく、無理に引き抜くと体の中に残って化膿してしまうことがあります。
潰すのも厳禁。
感染症の予防もしなければならないため、ダニを付けたまま病院に行き、抜いてもらいましょう。
 


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