こんにちは、瑛人です。

かつて初心者の時にはまったくわからなかった、「車のカテゴリー」。
「ワゴン」とか「セダン」とかいう言葉は聞いたことがあっても、
じゃあいったいどういう車なのかと言われたら困っちゃいますよね。

知識が増え始めた今でこそずいぶん理解できるようになりましたが、
メーカーによって表記が違うこともあり、
完全に熟知しているかと言われると難しいところではあります。 
(wikipediaとか見ても、いまいちわかりづらいし…^^;)


今回はですね、僕が初心に帰って(今でも素人ですが)、
初心者の方にもわかりやすいように解説していきたいと思います。




◆クーペ
クーペ

基本的には2人乗りで後部座席を持たない車のことです。
後部座席があったとしても、非常に狭く、簡素な造りになっていることが多いようです。
4人乗りのクーペではセダンタイプと似通ったシルエットのものが多いのですが、
大抵は2ドア(後部座席用のドアが無い)なので区別できます。

昔からオシャレと言われている、
ロングノーズ・ショートデッキスタイルの代表格。
実用性よりも趣味性が強い車ですね。

車重が軽めで、低重心なのでサーキットでのレースに使われることも多く、
特にスポーツドライブに重点を置いたクーペを「スポーツクーペ」と呼ぶこともあります。
日産フェアレディZトヨタ86


 長所  おしゃれ。デートカ―やスポーツドライブに適している。

 短所  荷室が狭いか存在しないので、実用的ではない。

 総評  乗用かつ趣味用。実用性はない。



◆セダン
セダン
乗員室とは別に荷室(トランクルーム)を設けている自動車の形式で、
タクシーや高級車に多く見られます。
初心者ではクーペと見分けづらいかもしれませんが、
大抵は4ドア(後部ドアあり)なので区別できます。
最近は後部座席を倒すとトランクと繋がって実用性を増しているものが多いです。
(これについてはクーペも同様ですね)

重心を低めに設定できるため、カーブなどでの安定感があります。
積み下ろしはしづらいのですが、
実はワゴン並に荷室の容積が大きいものも増えています。
トランクを開けてもキャビン(乗室)まで風が入ってこないので、好んで使う人もいるとか。

かつては車と言えばセダンだったのが、
近年はミニバンブームに押されて数が減っているようです。
ただし、ミニバンと違い高級感や乗用としての性能から明確に差別化ができており、
ワゴンほど下火にはなっていない模様。
日産スカイラインレクサスIS



 長所  高級感がある。カーブでも安定しているので同乗者でも酔いづらい。

 短所  後部座席から荷物を取り出せないか、あるいは取り出しにくい。

 総評  実用より乗用。クーペよりは実用向き。



◆ワゴン
ワゴン
乗員室と荷室が一体となっている車です。正式には「ステーションワゴン」。
元々はセダンのトランクルームとキャビンを繋いで、広い空間を確保したもの。
「ミニバン」「ハッチバック」も広義のワゴンに含まれるようですが、
近年は、メーカーがワゴンとして売り出す場合、
後部座席より後ろに広い空間を取って荷室を確保しているスタイルが多いです。

厳密に言えばステーションワゴンに含まれるようなスタイルでも、
差別化のために別の名称を与えられることも多く、
狭義の「ワゴン」は下火でも、
ステーションワゴンそのものは非常に車種が多いという現象が起きています。

また、「ワゴン車」というとミニバンをイメージする人もいるので、
会話レベルではやはり混乱が見られます。

似た姿の車に「バン」と呼ばれるものがあり、
こちらは元々トラックの荷台とキャビンを繋げた物です。
最近はワゴンとバンの区別が非常にあいまいで、
同じ車体でも乗用として販売しているものを「ワゴン」、
商用を「バン」と呼んで区別することもあります。
マツダ・アテンザワゴンスバル・レヴォーグ

 長所  実用重視で荷物の出し入れがしやすい。
      ミニバンと比べるとカーブでの安定感がある。

 短所  ミニバンの人気に押されて車種が減退気味。
      セダンに比べると安定感は薄れる。

 総評  実用かつ乗用。悪く言えば中途半端。


※ハッチバック 
ハッチバック
後輪より後が長いものを「ワゴン」、短いものを「ハッチバック」と呼ぶことが多い

ハッチバックとは、後部ドア(荷物の出し入れ用)の形状の名前です。
多くのワゴンやミニバンのように、
後部に大きく間を取って、上に持ち上げてドアを開けるタイプですね。
(一部、横開きの物もハッチバックと呼ぶそうです)

昨今、メーカーが「ワゴン」として売り出す場合は、
荷室を車の後部に広く取ったスタイルの物を指します。
「ワゴン」=荷室の広い車、というイメージ戦略でしょうか。

そのため、他のステーションワゴンのことを、
「ハッチバック」の名前を使って呼ぶことが多いようです。

「この車って…ワゴン?ミニバン??」
「ハッチバックですよ^^」
―――なぁんて使ったりします。


※トールワゴン・ハイトワゴン
トールワゴン
軽自動車に多い形式で、
ステーションワゴンの中でも高さを広げて室内空間を確保したタイプの車です。
ハッチバックと同じく、「ワゴン」のイメージの差別化のため、
区別されて使われることが多いです。


ハッチバック、トールワゴンどちらも会話にはあまり用いられない印象。
メーカーの売り文句に使われたり、
試乗動画や雑誌、ファンの間で使われる程度だと思われます。

「トールワゴン買ったんだ」
「…は?なにそれ」
「軽自動車」
「ああ」
車に興味ない人に対して無理に使うと、たぶんこんな感じになります。



◆ミニバン(ワンボックスカー)
ミニバン
ワゴンよりも相対的にエンジンルームが短く見える。後端の傾斜がなく、垂直になっているものが多い

より大人数で乗れるように3列目のシートを設けた車で、
箱のような形状が特徴です。
そのため「ワンボックスカー」の名称で呼ばれることもあります。
車検証の記載は「ステーションワゴン」もしくは「箱形」となっていることが多いようです。
(「ワゴン車」というとこちらを想起する人が多い?)

いわゆる『ワゴン』とは3列目シートがあるかどうか、
ボンネットがせり出ておらず、全体として箱型形状に近いかどうかで判別できます。
が、メーカーによって基準が異なるようで、一概には言えません。
後部スライドドアを備えている車が多いのも特徴と言えるかもしれません。

実用最重視で作られるため、
乗員室の広さを確保するために足回り(乗り心地)を犠牲にすることもしばしば。
大抵はシートの素材などでそれを補っているのですが、カーブではつらい。

トヨタ・WISHホンダ・ステップワゴン

 長所  大人数で乗ることができる。中が広いため居住性にも優れる。

 短所  カーブで安定しづらく、大型のため幅の狭い道では走りにくい。

 総評  実用・機能重視。ファミリー用。


◆SUV 
SUV
ハッチバック車よりもホイールのクリアランスが広い。車高が高いものが多い

スポーツ・ユーリティ・ビークルの頭文字を取ったもので、
定義がわかりづらいので、ここでは日常会話レベルに落とし込んでいきます。

日常会話でいうSUVとは、
他のカテゴリーの車よりも車体と路面との間隔を広く取った車のこと。
ワゴンのように荷室と乗室を一体型としたスタイルになっており、
エンジンルームはキャビンより前に出ています。

ロードクリアランス(路面との間隔)が広く、四輪駆動の車も多いので
段差や悪路にも強いのが特徴。
荷室も狭くはないのでアウトドアスポーツに向いています。

他のカテゴリーの車種をSUV化することも増えており、
「クロスオーバーSUV」や単に「クロスオーバー」と呼ばれることもあります。
いずれも日本国内では「SUV」と言えば大体通じます。
トヨタ・ハリアースバル・フォレスター


 長所  悪路や雪道に強いものが多い。視点が高いので見通しが利く。

 短所  燃費が悪くなりやすい。セダン・ワゴンより高速カーブでの安定性がない。

 総評  実用寄り、かつアウトドア性が強い。




◆まとめ
SUVはアクティブに活動するイメージから、比較的年齢の若い人に人気。 
燃費を気にする人はコンパクトなハッチバックやトールワゴン、
ゴルフや釣り、ウィンタースポーツを楽しむ人はステーションワゴン、
子供連れや広さを好む人はミニバン、
少しお金に余裕のある人で、ドライビングそのものを楽しむならクーペ。 
ニーズによって選ばれるボディタイプがはっきりと分かれるのも興味深いですね。 
 

近年はどのカテゴリーに属する車なのか良くわからないようなデザインも増えていて、
決して一概にはくくれないのですが、代表的なのは以上で良いと思います。

各カテゴリーの正確な定義に興味をお持ちの方はwikipediaで調べてみるとよいですよ。
ニコニコ大百科の記事もなかなか良くまとまっていてわかりやすいと思います。